“上御一人”の読み方と例文
読み方割合
かみごいちにん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上御一人かみごいちにんまでが、百姓のため、宸襟しんきんをなやませられている事を、彼は、われのみの栄華におごって、かくの如く、民衆のためなど念頭にもしていない」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上御一人かみごいちにんですら激しい動きに直面したもうほどの今の時に、下のものがそう静かにしていられるはずもないと。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
眼前についえて行くふるくからの制度がある。下民百姓は言うに及ばず、上御一人かみごいちにんですら、この驚くべき分解の作用をよそに、平静に暮らさるるとは思われないようになって来た。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)