“千鳥”の読み方と例文
読み方割合
ちどり100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かすみ千鳥ちどりなどゝ奇麗事きれいごとではひませぬほどに、手短てみぢかにまうさうなら提燈てうちん釣鐘つりがね
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まさに時こそであったのだ。義貞以下、江田、里見、烏山、羽川、山名などの旗本、諸部隊、多くは騎馬で、むら千鳥ちどりのように駈けみだれた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
俊寛は故人段四郎だんしらう千鳥ちどり歌右衛門うたゑもん基康もとやす羽左衛門うざゑもん、——他は記憶に残つてゐない。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
栄蔵ははつとして、和尚さんの眼を見つめた。和尚さんは眼をそらして、また柴の中から松毬を探し出し、炉の火に投げた。どこかで寒い千鳥ちどりの声がした。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
淡海あふみうみ夕浪ゆふなみ千鳥ちどりけばこころもしぬにいにしへおもほゆ 〔巻三・二六六〕 柿本人麿
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
それから段々あの橿原かしわばらうちを向い合いに、飛び飛びに、千鳥ちどりにかけて一軒一軒、何処どこでもおなじことを同一おなじところまで言って
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
底抜そこぬけにひツけた證據しやうこ千鳥ちどりあし、それをやつとみしめていへしきゐまたぎながら
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
おだやかにせてはへすなみろうし、またろうされて千鳥ちどりむれいはよりいはへとびかうてましたが
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
カラカラに乾いた咽喉と血走った眼に、フト、——一寸一ぱい、千鳥ちどり食堂——と禿ちょろの看板をぶら下げた居酒屋が写った。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
ぬばたまの のふけけば、楸生ひさぎおふるきよ川原かははらに、千鳥ちどり頻鳴しばな
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)