“基康”の読み方と例文
読み方割合
もとやす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は以前久米正雄くめまさをと、この俊寛しゆんくわんの芝居を見た。俊寛は故人段四郎だんしらう千鳥ちどり歌右衛門うたゑもん基康もとやす羽左衛門うざゑもん、——他は記憶に残つてゐない。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
丹左衛門尉基康たんのさゑもんのじやうもとやすは、俊寛成経なりつね康頼等やすよりら三人の赦免状しやめんじやうを携へてゐる。が、成経なりつねの妻になつた、島の女千鳥ちどりだけは、舟に乗る事を許されない。正使せいし基康もとやすには許す気があつても、副使の妹尾せのをが許さぬのである。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)