“羽子板市”の読み方と例文
読み方割合
はごいたいち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしたうちに、年暮くれは迫って、何はあっても、江戸の町は、年の市、羽子板市はごいたいち、そして春を待つ支度に世間の物音はせわしない。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶屋町で駕を降りる——そして二人は二人の湯女を連れて、いい身分でもありそうに、仲店なかみせから観音堂の界隈かいわいへわたる、羽子板市はごいたいちのすばらしい景気の雰囲気ふんいきにつつまれて行った。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸へはいると、草市くさいち羽子板市はごいたいちよと、あわただしく雑沓している都会の雰囲気ふんいきが、ぬるい気持に彼女をつつんで、四囲の人の目も冷ややかに光る、地方を追われ通して来たお蝶をほっと息づかせて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)