“ひよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日傭35.4%
費用25.0%
飛揚10.4%
6.3%
4.2%
飛颺4.2%
日雇2.1%
費耀2.1%
2.1%
2.1%
2.1%
臂揺2.1%
飛揺2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小作もせず年中日傭ひよう取りだから賃取り甚太といふ名もついてゐる。この前の選挙の時には、甚太も五十銭貰って一票入れに行って来た。
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
しか今日こんにちところでは病院びやうゐんは、たしか資力ちから以上いじやう贅澤ぜいたくつてゐるので、餘計よけい建物たてもの餘計よけいやくなどで隨分ずゐぶん費用ひようおほつかつてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ただ漫然まんぜんとして空裏くうり飛揚ひようする愛であった。したがってお延の努力は、風船玉のようなお秀の話を、まず下へ引きりおろさなければならなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ひようが降つたのか? そいつは困つたのう」
おスミの持参金 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
ひようも来て飲む椰子森やしりんは、麒麟きりんが常の水かひ場。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
脇士わきじだの、楣間びかん飛颺ひようする天人の群像だのを、飽かずに眺め入りながらうと/\と日を送った。
二人の稚児 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
はらんと思ひ日夜工夫くふうなし居たりしが茲に甚兵衞は先頃より日雇ひようなどにやとはれし南茅場みなみかやば町の木村道庵きむらだうあんと云醫師あり獨身どくしんなれども大の吝嗇りんしよく者ゆゑ小金を持て居るよしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
盡し兄弟はらからなかむつましく兄は弟を思ひ弟は兄を尊敬うやまひ日々にち/\農業のうげふ耕作かうさく油斷ゆだんなくせいを出しひまある時は山に入てたきゞこり或ひは日雇ひよう走り使ひ等に雇はれ兩人とも晝夜を分たずかせぎて親半左衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と、費耀ひようは剣をひっさげて、いよいよそれを急追した。このぶんでは馬の脚力次第で、孔明の車に追いつき、その首を一刃に切って落すも至難でないと考えたのである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところへ、先鋒の中護軍費耀ひようから、祁山の谷あいで、一名のうろついている蜀兵を生捕ってきた。曹真は、必定、敵の間諜であろうと、面前に引かせ、自身これを調べた。すると、その蜀兵は
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くらものはあるまいとてくちぜいねばわがおもしろにひと女房にようぼひようしたてる白痴こけもあり、豆腐おかべかふとて岡持おかもちさげておもていづれば、とほりすがりのわかひとふりかへられて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
くるま八百膳やをぜんまりてひと奧深おくふかるを、くさげなひよういふて見送みおくるもあり、たゞ大方おほかたにお立派りつぱなといひてゆきぐるもありしが、美尾みをはいかにかんじてか、茫然ぼんやりちてながりし風情ふぜい
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私は、帆綱に懸けておいた弓を取るより早く、白銀しろがねの鏑矢をひようと許りに射た。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひようむなししづかにして高楼にのぼり、酒を買ひ、れんを巻き、月をむかへてひ、酔中すいちゆうけんを払へばひかりつきを射る」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
心悸臂揺ひようし、茫然自失して筆を落し続け、写生はお流れ、それからちゅうものは日々憂鬱してしん定まらず「浅茅あさぢふの小野のしの原忍ぶれど、余りてなどか人の恋しき」
ようやく、船底が洲を離れたと思うと、今度は昨夜以上の烈風が吹き出してきて、諸船もろぶねはみな虚空に飛揺ひようし、波は船楼を砕き人を翻倒ほんとうし、何しろ物凄い夜となってきた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)