“諸船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もろぶね66.7%
もろふね33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ようやく、船底が洲を離れたと思うと、今度は昨夜以上の烈風が吹き出してきて、諸船もろぶねはみな虚空に飛揺ひようし、波は船楼を砕き人を翻倒ほんとうし、何しろ物凄い夜となってきた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昼のざしも、こたえがなく、北日本特有の寒風が、やりのごとく波面なみづらをかすッて、港どまりの諸船もろぶねばしら、ゆッさゆッさとゆさぶれあうさま、まるでたらいのなかの玩具おもちゃを見るよう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また暴風雨あらしなかを照り輝ける諸船もろふねの眞帆あげて遠ざかり行くが如き目付めつきもあり。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)