“ひやとい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日傭50.0%
日雇33.3%
日傭取8.3%
日傭稼8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
心なき日傭ひやといどもをさえ、死ぬほど懸命に働かせ得る器量があるところを見れば、訓練あるつわものどもを
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中島は封筒を伊東さんに渡して、「接待婦なんて、あれァていのいい日雇ひやといの女中です。うちのやつは年さえ若ければ女給さんになりたいッて、いつでも伊東さんの事をうらやましがっているんですよ。」
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
花売の娘も同じこと、いずれも夜が明けると富山の町へ稼ぎに出る、下駄の歯入、氷売、団扇売、土方、日傭取ひやといなどが、一廓をした貧乏町。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかも荒物屋の婆さんや近所の日傭取ひやといにばかり口を利いて暮すもんだからいつの間にか奮発気がなくなって、引込思案になる所へ、目のわずらいを持込んで、我ながら意気地はない。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「勲八等、功八級」の父に、一時金百五十円の金が、おかみからさがった。凱旋早々から日傭稼ひやといにもあまり出られないでいた父は、その金を資本にして荷馬車ひきを始めることにした。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
私の親爺おやじは天気のいいのに、二三日あちこち浮かぬ顔して、仕事にも出ずに、近所の親類なんかを迂路うろついていたが(親爺は日傭稼ひやといであった。私の親爺は、なに一つ熟練した職業を知らなかった)
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)