日傭稼ひやとい)” の例文
「勲八等、功八級」の父に、一時金百五十円の金が、おかみからさがった。凱旋早々から日傭稼ひやといにもあまり出られないでいた父は、その金を資本にして荷馬車ひきを始めることにした。
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)
私の親爺おやじは天気のいいのに、二三日あちこち浮かぬ顔して、仕事にも出ずに、近所の親類なんかを迂路うろついていたが(親爺は日傭稼ひやといであった。私の親爺は、なに一つ熟練した職業を知らなかった)
戦争雑記 (新字新仮名) / 徳永直(著)