費用ひよう)” の例文
印刷いんさつ出板しゅっぱんの手続きより一切いっさい費用ひようの事まで引受ひきうけられ、日ならずして予がのぞみのごとくなる冊子さっし数百部を調製ちょうせいせしめて予におくられたり。
しか今日こんにちところでは病院びやうゐんは、たしか資力ちから以上いじやう贅澤ぜいたくつてゐるので、餘計よけい建物たてもの餘計よけいやくなどで隨分ずゐぶん費用ひようおほつかつてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それは食料しよくれうまきとの不廉ふれん供給きようきふあふがねばならぬからである。勘次かんじはおしな發病はつびやうから葬式さうしきまでにはかれにしては過大くわだい費用ひようえうした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ほかの人たちは、費用ひようがかかりすぎることや、またこんども、まえのときのように、うまくいかないのではないか、と心配していました。
のこるところは其考案そのこうあん實施じつし如何いかんといふてん歸着きちやくする。しか其實施そのじつし一時いちじ數十萬圓すうじゆうまんえん年々ねん/\十萬圓じゆうまんえん費用ひようにて出來でき程度ていどである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
なぜなられいのカピが時間をしめした大きな銀時計は売られてしまった。かれは罰金ばっきん裁判さいばん費用ひようをはらうためにありったけの金を使ってしまった。
したんぢやないんですが、あのはう費用ひよう隨分ずゐぶんかゝるので、いくら便利べんりでも、さうだれかれこしらえるわけかないんださうです」と小六ころくこたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
龍太郎りゅうたろう温情おんじょうをこめて、不遇ふぐうな女をなぐさめてやると、小文治こぶんじもおととしの春、まだ自分が浜名湖はまなこ漁師小屋りょうしごやにいて、母の死骸しがいをほうむる費用ひようもなく
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、もし、馬にまたがったペテロの銅像をつくるとなると、費用ひようがたいへんで、とうてい、そんなにたくさんのお金は、あつまらないにきまっていました。
丘の銅像 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
君御用きみごようしななれば費用ひようかまはずいそつくりてまゐらすべしとめいじてより七日なのか出來しゆつたいしけるを、御居室おんゐまえん舁据かきすゑたるが、善美ぜんびつくして、おどろかすばかりなりけり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかし今日こんにちところでは病院びょういんは、たしか資力ちから以上いじょう贅沢ぜいたくっているので、余計よけい建物たてもの余計よけいやくなどで随分ずいぶん費用ひようおおつかっているのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
うん、そうして、井戸いど費用ひようがたりなかったら、いくらでもわしがしてあげよう。わしは明日あしたにもぬかもれんから、このことを遺言ゆいごんしておいてあげよう。
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
たとへばすみ別室べつしつ藥局やくきよくてやうとふには、わたくしかんがへでは、少額せうがく見積みつもつても五百ゑんりませう、しかあま不生産的ふせいさんてき費用ひようです。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
たとえばすみ別室べっしつ薬局やっきょくてようとうには、わたくしかんがえでは、少額しょうがく見積みつもっても五百えんりましょう、しかしあま不生産的ふせいさんてき費用ひようです。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)