“遺言”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆいごん56.5%
ゆゐごん29.0%
いげん8.1%
ゐげん3.2%
いごん1.6%
かきおき1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もし縁があって、お前がその男の児にめぐり会うような折もあらば、剣術をやるなと父が遺言ゆいごんした、こう申し伝えてもらいたい」
食終くひをはりし後九助は金二兩土産みやげに出し九郎右衞門が遺言ゆゐごん并びに伯父をぢ樣の分米ぶんまい田地でんぢ十二石手を付ずに今以て村あづけに成て居ますと話すを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
神田から台所町へ、台所町から亀沢町へうつされて、さいわいしおれなかった木である。また山内豊覚が遺言いげんして五百に贈った石燈籠いしどうろうがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
辞世じせいとて口碑こうひにつたふる哥に「岩坂のぬしたれぞとひととは墨絵すみゑかきし松風の音」遺言ゐげんなりとて死骸なきから不埋うづめず、今天保九をさる事四百七十七年にいたりて枯骸こがいいけるが如し。是を越後廿四奇の一にかぞふ。
母が身ももはやながくはあるまじく今日きょう明日あすを定め難き命に候えば今申すことをば今生こんじょう遺言いごんとも心得て深く心にきざみ置かれたく候そなたが父は順逆の道を
遺言 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
昔は、この女がまた別の男と心中の相談をして遺言かきおきを書いているところを、よく知り抜いていながら助けようともしなかった。