“いげん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
威厳67.6%
遺言13.5%
威嚴10.8%
威儼2.7%
慰言2.7%
萎減2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて、事態がそこまで進むと、先生がこれまで自分の威厳いげんを保つために蓄えていたわずかばかりの心のゆとりも、もうめちゃくちゃだった。
次郎物語:03 第三部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
平生へいぜい水戸学派の諸書を愛読し、就中なかんずく靖献せいけん遺言いげん』を尊奉し、毛利侯よりも「尊攘の大義を確守し……」のかどを以て賞賜しょうしを受けたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
つきのすごくてひとるやうなるも威嚴いげんそなはれるかとうれしく、かみみちかくかりあげて頬足ゑりあしのくつきりとせしなど今更いまさらのやうにながめられ、なにをうつとりしてるとはれて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
昔ながらに貧弱な村の風景を威儼いげんしていたので、小さな住居すまいに不似合な深良屋敷の名称も、自然、昔のまんまに残っているのであった。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
牧師の慰言いげんも親友の勧告すすめも今は怨恨うらみを起すのみにして、余は荒熊あれくまのごとくになり「愛するものを余にかえせよ」というよりほかはなきに至れり。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
『蒹葭堂雑録』の二足蛇のほか本邦にかかる蜥蜴あるを聞かぬが、これらは主に土中に棲んで脚の用が少ないから萎減いげんし行く退化中のもので、アフリカに限らず諸州にあり。