威嚴いげん)” の例文
新字:威厳
高岡軍曹たかをかぐんそうしばらくみんなのかほてゐたが、やがて何時いつものやうにむねつて、上官じやうくわんらしい威嚴いげんせるやうに一聲ひとこゑたかせきをした。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
つきのすごくてひとるやうなるも威嚴いげんそなはれるかとうれしく、かみみちかくかりあげて頬足ゑりあしのくつきりとせしなど今更いまさらのやうにながめられ、なにをうつとりしてるとはれて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
壯烈そうれつなる剛腸ごうちようしばし破天荒はてんこう暴圖ぼうとくわだて、シベリアの霜雪そうせつをして自然しぜん威嚴いげんうしなはしむ。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
とほくからますと小山こやまのようであり、ちかくにきますとおほきなまつ御陵ごりようのまはりにしげつてじつ神々かう/″\しく、參拜者さんぱいしやたれでもその威嚴いげんたれるのであります。(第六十三圖だいろくじゆうさんず
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)