“舁据”の読み方と例文
読み方割合
かきす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行先ゆくさきあんじられて、われにもあらずしよんぼりと、たゝずんではひりもやらぬ、なまめかしい最明寺殿さいみやうじどのを、つてせうれて、舁据かきすゑるやうに圍爐裏ゐろりまへ
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
君御用きみごようしななれば費用ひようかまはずいそつくりてまゐらすべしとめいじてより七日なのか出來しゆつたいしけるを、御居室おんゐまえん舁据かきすゑたるが、善美ぜんびつくして、おどろかすばかりなりけり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
縁側を背後うしろに、端然きちんと坐った、お君のふっくりした衣紋えもんつきの帯の処へ、中腰になって舁据かきすえて置直すと、正面をけて、お君と互違たがいちがいに肩を並べたように、どっかと坐って
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)