“圍爐裏”のいろいろな読み方と例文
新字:囲炉裏
読み方割合
ゐろり90.9%
いろり9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見ると驚いた、母とお兼とばかりだらうと想つてゐたのに、お米と千代とが來て居て、千代は圍爐裏ゐろり近く寄つた母の肩を揉んで居る。
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
ぬすんだつちわけぢやねえが、ふたとつてところなんだよ」さういつてばあさん風呂敷ふろしき四隅よすみつかんで圍爐裏ゐろりそばつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
すると、こつそり起きて、圍爐裏いろりに薪を添へ、パチパチと音して勢ひよく燃える炎に老の顏を照らされながら、一つしか無い目に涙を湛へて、六十年の來し方を胸に繰返す。——
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)