“ひょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
34.5%
21.4%
17.9%
8.7%
3.1%
2.2%
1.7%
1.7%
1.3%
1.3%
1.3%
0.9%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
0.4%
颷風0.4%
0.4%
0.4%
黒表0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は叫び声を立て、向き返って、ひょうのようにおどり上がり、男に飛びつき、あらん限りの卑しい恐ろしい悪態とともに男の顔に爪を突き立てた。
丁度、午前中のその時刻の光線の具合ぐあいで、木洩こもがまるで地肌じはだひょうの皮のように美しくしている、その小さな坂を
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
いよいよ天幕を張ろうと用意にかかった時、今まで晴れていた空が急に曇って来たかと思うと、バラバラと大粒なひょうが烈しく落ちて来た。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
するとそれを合い図にして、耳をろうし目をくらますほどの恐ろしい殴打おうだは、ひょうの降るような音を立てて七つの馬車の上に浴びせられた。
彼は、それらの検見帳けみちょうから、領下の戸帳こちょう蓄備倉ちくびそうひょう年貢控ねんぐひかえなどを克明こくめいに見終っての後。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これをきくと、清作せいさくさんは、はじめてるこのひとにたいして、かぎりなきなつかしさと敬意けいいひょうせずにいられません。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
船も船頭も遠くから近くへひょうとして来たが、また近くから遠くへ飄として去った。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ゆらい遠国者の上洛ほど派手をかざって来るものといわれているのに、ひょうとして、一人で門を叩くなどはおかしい。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのおさめわったに、おとこ代金だいきんをせいきゅうしますと、おさめた俵数たわらかずより、二ひょうすくなく、これしかうけとらぬから、それだけの代金だいきんしかはらえないというのでした。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
村長さんの処の米倉から、白米を四ひょう盗んで行ったものがある。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
かすみさんし、露をみ、ひんし、こうひょうして、死に至って悔いぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
むずかしい病気びょうきをなおしたりおにをおいはらったり、ときには、死人しにんをよみがえらしたりするほど、ふしぎな力をそなえていられるというひょうばんでした。
活人形 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
(いよいよ此奴こやつを!)と日置正次、引きしぼり保った十三束三伏ぞくみつぶせ柳葉やなぎはの箭先に胸板を狙い、やや間近過ぎると思いながらも、ひょうふっとばかり切って放した。
弓道中祖伝 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
うそが多くてずるく立ち回ることを、わたしの郷里のほうではごまをすると言いますが、だれのいたずらからか、この兵次郎さんには「ごまひょうさん」というあだ名がついていました。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
必死の声をしぼっているようでもあり、またどこかひょうきんな調子にも聞えないではない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いわんやてろうて以てひょうするものでないことは勿論である。
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
はははは。李家りけの伯父。無理をしなさんな。セイセイ息をっているじゃないか。その先の文句はひょうからいってやろう。——おれたち兄弟の手に落ちた梁山泊の廻し者、時遷じせんという蝙蝠面こうもりづらをした小盗人こぬすっとを、返してよこせというのだろうが。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
川柳に「三たび口説くどいて聴かれず身退く振られ客」とあるごとし、『爾雅』に虎の浅毛なるを山貓さんみょう、白いのをかん、黒きをいく、虎に似て五指のをちゅ、虎に似て真でないをひょう、虎に似て角あるをというと言って、むつかしい文字ばかりならべ居る。
私は兵庫県と鳥取及び岡山県界の山脈を兵庫アルプスといい、海抜千五百メートル一のひょうノ山を兵庫槍、三室山を兵庫乗鞍、一番南の一三四四メートル六の山を兵庫御嶽と呼んでいます。
単独行 (新字新仮名) / 加藤文太郎(著)
同時にうしろに、ひょうッ! と首すじを吹き渡る剣風を覚えて、危なく振りむいた——のが早かったかそれとも、離室を出た一拍子に、泰軒の姿をみとめて駈けよりざま、乾雲をひるがえして背撃にきた左膳のほうが遅かったか……とにかく左膳のたたっ斬ったのは
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その大きさひょうのごとし。
近世においては標の杭などともいったらしく、『国史大辞典』のひょうの条にも、単に朝廷公事の時百官列行の序を定むるために立てる標木としか書いてないのは、つまりはもとの意味を考えてみなかったのであるが、最初土地占有の一般的方式として、この木を立てる風習がなかったら標という語もできなかったはずである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
他に玉幡ぎょくばんをかける高座二基、高さ三丈三尺のひょう一基などが、恐らく舞台の近くに設けられたらしい。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
同 同 同 大字酒蔵字ひょうさき
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
上総山武郡源村大字極楽寺字ひょうこし
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
譬えばスナワチということばにもそくの字があり、ないの字があり、そくの字があり、便べんの字があり、ヨルという詞にもいんの字があり、の字があり、えんの字があり、ひょうの字があり、きょの字があり、の字がある。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
まかりまちがったところで、それはひょうを踏みはずし、そくを踏み落して、住職や、有志家連をして、手に汗を握らしむる程度のものに相違ないから、その点の安心が、米友をして仮睡うたたねの夢に導いたと見らるべきです。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこで幕府の歩兵を将棋の歩になぞらえてひょうといい、それが転じて豹になったのです。
「ああ、よくわかりました。奥さんも、御心配でしょう。御主人の御本復ごほんぷくを祈ります。じゃあ、ロンドンの中国大使館へは、私の方から取調べひょうを送って置きますから」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この世の終りのような物凄い颷風ひょうだった。
海豹島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
まさに、カリブ海の颶風ハリケーンの比ではないのだ。それは、ひょうという疾風の形容より、むしろもの凄い地鳴りといったほうがいいだろう。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
同乗するもの八人、程、しょう、楊、牛、ひょう、宋、史なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ははあ、つまり三軍の“後ろ目付”でございますな。二た股者くさい大将は黒表ひょうに上げて、鎌倉へご内報におよぶわけでございまするか。なるほど、なるほど」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)