ひょう)” の例文
ひょうッ! と首すじを吹き渡る剣風を覚えて、危なく振りむいた——のが早かったかそれとも、離室を出た一拍子に、泰軒の姿をみとめて駈けよりざま
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それは昭和七年三月二十、二十一日の連休を利用して、但馬と因幡の国境につらなるひょうノ山—扇ノ山の尾根を縦走中、吹雪のためにあやうく凍死せんとしたときのことであった。
単独行 (新字新仮名) / 加藤文太郎(著)
冬(フユ)は「ゆ」に通じ「ひょう」に通じ χιών(雪)にも通じる。
言葉の不思議 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
私は兵庫県と鳥取及び岡山県界の山脈を兵庫アルプスといい、海抜千五百メートル一のひょうノ山を兵庫槍、三室山を兵庫乗鞍、一番南の一三四四メートル六の山を兵庫御嶽と呼んでいます。
単独行 (新字新仮名) / 加藤文太郎(著)