“碓氷”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
うすい71.2%
うすひ26.9%
うすゐ1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立科たてしな山をそれよと指し、落葉松からまつの赤きに興じ、碓氷うすいもこゆれば、曾遊そうゆう榛名はるな赤城あかぎの山々は
雪の武石峠 (新字新仮名) / 別所梅之助(著)
私は幼いとき父に伴われて上越国境の四万しま温泉の奥の渓流へも、磯部鉱泉の碓氷うすい川へも、足尾銅山の方から流れてくる渡良瀬川へも釣りに行った。
利根川の鮎 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
まだ記憶に残っているのは、妙義山が左り手に当って突兀と聳えていた事と、碓氷うすい峠を上るのに急坂でなかなか骨の折れた事などである。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
この汽車が通って来た碓氷うすい隧道トンネルには——一寸ちょっとあの峠の関門とも言うべきところに——巨大な氷柱の群立するさまを想像してみたまえ。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
信濃では、雲の峰のように湧いた大小いくつもの乱軍が合流しあって、一手は碓氷うすい峠をこえ、一手は甲州を席巻せっけんし、もう武蔵野へなだれ出ていた。
武藏むさしから上野かうづけへかけて平原を横切つて汽車が碓氷うすひにかゝらうとする、その左手の車窓に沿うて仰がるゝ妙義山の大岩壁は確かに信越線中での一異景である。
樹木とその葉:26 桃の実 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
九、室生犀星むろふさいせい碓氷うすひ山上よりつらなる妙義めうぎ崔嵬さいくわいたるを望んでいはく、「妙義山めいぎさんと言ふ山は生姜しやうがに似てゐるね。」
病牀雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は室生犀星氏と一しよに碓氷うすひ山上の月を見た時、突然室生氏の妙義山を「生姜しやうがのやうだね」と云つたのを聞き、如何にも妙義山は一塊の根生姜にそつくりであることを発見した。
相模よりさきへは行かなかつたらしいが、これは古の事で上野は碓氷うすひ、相模は箱根足柄あしがらが自然の境をなしてゐて、将門の方も先づそこらまで片づけて置けば一段落といふ訳だつたからだらう。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
お春の話によると、翁屋小左衞門はもと總州關宿七萬三千石、牧野備後守びんごのかみの家中で、碓氷うすひ貞之助と名乘り、中士格ながら羽振りの良い侍でしたが、同僚と爭ふことがあつて永のお暇となり
「二十年前人手にかゝつて相果てたといふことだ。——その場に居合せて、早速の敵を討つてくれたのが、碓氷うすゐ貞之助殿——すなはち翁屋小左衞門殿だ」