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うすひ
ふりがな文庫
“
碓氷
(
うすひ
)” の例文
昨日
(
きのふ
)
、
碓氷
(
うすひ
)
で
汽車
(
きしや
)
を
下
(
お
)
りて、
峠
(
たうげ
)
の
權現樣
(
ごんげんさま
)
に
詣
(
まう
)
でた
時
(
とき
)
、さしかゝりで
俥
(
くるま
)
を
下
(
お
)
りて、あとを
案内
(
あんない
)
に
立
(
た
)
つた
車夫
(
しやふ
)
に、
寂
(
さび
)
しい
上坂
(
のぼりざか
)
で
彼
(
かれ
)
は
訊
(
たづ
)
ねた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
牧野
備後守
(
びんごのかみ
)
の家中で、
碓氷
(
うすひ
)
貞之助と名乘り、中士格ながら羽振りの良い侍でしたが、同僚と爭ふことがあつて永のお暇となり
銭形平次捕物控:221 晒し場は招く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
武藏
(
むさし
)
から
上野
(
かうづけ
)
へかけて平原を横切つて汽車が
碓氷
(
うすひ
)
にかゝらうとする、その左手の車窓に沿うて仰がるゝ妙義山の大岩壁は確かに信越線中での一異景である。
樹木とその葉:26 桃の実
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
九、
室生犀星
(
むろふさいせい
)
、
碓氷
(
うすひ
)
山上よりつらなる
妙義
(
めうぎ
)
の
崔嵬
(
さいくわい
)
たるを望んで
曰
(
いはく
)
、「
妙義山
(
めいぎさん
)
と言ふ山は
生姜
(
しやうが
)
に似てゐるね。」
病牀雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
八月のなかばだつたが、
碓氷
(
うすひ
)
峠を
越
(
こえ
)
ると秋の景色だつた。百合撫子萩桔梗
紫苑
(
しをん
)
女郎花
(
をみなへし
)
を吹く風の色が白かつた。草津へ通ふ馬の背の客の上半身が草の穗の上にあらはれてゐた。
山を想ふ
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
▼ もっと見る
相模よりさきへは行かなかつたらしいが、これは古の事で上野は
碓氷
(
うすひ
)
、相模は箱根
足柄
(
あしがら
)
が自然の境をなしてゐて、将門の方も先づそこらまで片づけて置けば一段落といふ訳だつたからだらう。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
(これよりまへ
碓氷
(
うすひ
)
峠その外木曾路の山中鳥雀いたつてまれなり。王安石一鳥不鳴山更幽の句
覚妙
(
めうをおぼゆ
)
。)谷おほくありて山形甚円く
仮山
(
かざん
)
のごとし。下諏訪
春宮
(
はるみや
)
に詣り、五里八丁下諏訪の駅に到る。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
厭
(
いと
)
ふ
詞
(
ことば
)
二つまだと餘なり初日
碓氷
(
うすひ
)
にて
勞
(
つか
)
れしとき舊道へ
入
(
い
)
るの道の
標
(
しるし
)
を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
碓氷
(
うすひ
)
を越すと一面の雪で、急に冬へ逆戻りしたやうな感じであつた。
北信早春譜
(旧字旧仮名)
/
野上豊一郎
(著)
碓氷
(
うすひ
)
嶺
(
ね
)
の南おもてとなりにけりくだりつつ思ふ春のふかきを
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
碓氷
(
うすひ
)
の山にのぼりゆき
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
斧
(
をの
)
も
鑿
(
のみ
)
も
忘
(
わす
)
れたものが、
木曾
(
きそ
)
、
碓氷
(
うすひ
)
、
寐覚
(
ねざめ
)
の
床
(
とこ
)
も、
旅
(
たび
)
だか
家
(
うち
)
だか
差別
(
さべつ
)
は
無
(
な
)
い
気
(
き
)
で、
何
(
なん
)
の
此
(
こ
)
の
山
(
やま
)
や
谷
(
たに
)
を、
神聖
(
しんせい
)
な
技芸
(
ぎげい
)
の
天
(
てん
)
、
芸術
(
げいじゆつ
)
の
地
(
ち
)
と
思
(
おも
)
はう。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今から二十年前、關宿藩から追はれた、
碓氷
(
うすひ
)
貞之助(翁屋小左衞門)のことを訊ねると
銭形平次捕物控:221 晒し場は招く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕は室生犀星氏と一しよに
碓氷
(
うすひ
)
山上の月を見た時、突然室生氏の妙義山を「
生姜
(
しやうが
)
のやうだね」と云つたのを聞き、如何にも妙義山は一塊の根生姜にそつくりであることを発見した。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私
(
わたし
)
は
佐渡
(
さど
)
と
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
は、
上野
(
うへの
)
から
碓氷
(
うすひ
)
を
越
(
こ
)
えて、
雪
(
ゆき
)
の
柏原
(
かしはばら
)
、
關山
(
せきやま
)
、
直江津
(
なほえつ
)
まはりに
新潟邊
(
にひがたへん
)
から、
佐渡
(
さど
)
は
四十五里
(
しじふごり
)
波
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
、と
見
(
み
)
るか、
聞
(
き
)
きかするものだ、と
浮
(
うつか
)
りして
居
(
ゐ
)
た。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
碓氷
(
うすひ
)
山上の月、——月にもかすかに
苔
(
こけ
)
が生えてゐる。
軽井沢で
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
碓氷
(
うすひ
)
貞之助の翁屋小左衞門だと吹込んだことだらう。
銭形平次捕物控:221 晒し場は招く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
碓
漢検準1級
部首:⽯
13画
氷
常用漢字
小3
部首:⽔
5画
“碓氷”で始まる語句
碓氷峠
碓氷川
碓氷嶺
碓氷社
碓氷越
碓氷郷
碓氷関
碓氷権現