“月下氷人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げっかひょうじん44.4%
なこうど33.3%
げつかひようじん11.1%
むすぶのかみ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時雄は芳子の師として、この恋の証人として一面月下氷人げっかひょうじんの役目を余儀なくさせられたのであった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
両親はすこぶる喜んで早速このよし先方さきへ通ずる、そこで、かたの如く月下氷人なこうどを入れて、芽出度めでたく三々九度も終ったというわけだ。
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
「懐疑は悲観のなりサ、彼女かれ芳紀とし既に二十二—三、いま出頭しゆつとうてん無しなのだ、御所望とあらば、僕いさゝか君の為めに月下氷人げつかひようじんたらんか、ハヽヽヽヽヽ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
島崎さん、いつかの機会おりには、私を、月下氷人むすぶのかみだと言ったくせに、今夜は、人違いなの。——だけど、ご心配はいらないことよ、お約束の人は、今横から出て来ますから。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)