月下氷人げっかひょうじん)” の例文
時雄は芳子の師として、この恋の証人として一面月下氷人げっかひょうじんの役目を余儀なくさせられたのであった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
「人生は面白いね。この俺が今日は二組の恋人の月下氷人げっかひょうじんを勤めた訳だからね」
黒手組 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
そして海底大陸とわが人類との間をむすぶ月下氷人げっかひょうじんのような役割さええんじていたのだ。ちょうど、わが人類側からの連絡使節が、長良川博士やドン助教授であったのと同じ立場にある。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
合せものゝ離れものと信じているような通り一片の月下氷人げっかひょうじんでない。
髪の毛 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)