“夜烏”の読み方と例文
読み方割合
よがらす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
パチパチと篝火の燃える音、時々夜烏よがらすのはばたく音、百五十人の同勢は、いったいどこにいるのだろう? 出切ってしまったに相違ない。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
第三句、「山上をか」は代匠記に「みね」とも訓んだ。もう夜が明けたといって夜烏よがらすが鳴くけれど、岡の木立こだちは未だひっそりとして居る、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
こんな晩に夜烏よがらすが啼くと、きっと人が死ぬんだと私は考えて、どうかして烏の啼かないようにと心にこいねがっていた。お繁は三十三四の痩せた女の人である。
夜の喜び (新字新仮名) / 小川未明(著)