“よがらす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夜鴉52.9%
夜烏41.2%
晩鴉5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ヘエ、ですが……」と何かいおうとした時に、屋台をかすって、覆面をした侍が十四、五人、追い立てられた夜鴉よがらすのようにバラバラと疾走して行った。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第三句、「山上をか」は代匠記に「みね」とも訓んだ。もう夜が明けたといって夜烏よがらすが鳴くけれど、岡の木立こだちは未だひっそりとして居る、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
こうしていつか真昼も過ぎ、晩鴉よがらす虚空を渡りながらねぐらを求めて啼く声が、とどろく渓流の音に和して、旅人の心をいたましめる夕暮れ時に近づいても贄川は愚か、洗馬へさえも、至り着くことが出来なかった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)