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丘
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をか
ふりがな文庫
“
丘
(
をか
)” の例文
其處
(
そこ
)
に
何者
(
なにもの
)
かゞ
居
(
を
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない、
人
(
ひと
)
か、
魔性
(
ましやう
)
か、
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
は
考
(
かんが
)
へて
居
(
を
)
られぬ、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
探險
(
たんけん
)
と
覺悟
(
かくご
)
したので、そろ/\と
丘
(
をか
)
を
下
(
くだ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
またその
後
(
うしろ
)
の
圓
(
まる
)
いところと、
前
(
まへ
)
の
四角
(
しかく
)
なところとのつなぎめのところの
兩側
(
りようがは
)
に、
小
(
ちひ
)
さい
圓
(
まる
)
い
丘
(
をか
)
がついてゐることがあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
(イ)
洪水
(
こうずい
)
の
豫防
(
よぼう
)
。
森林
(
しんりん
)
とは
山
(
やま
)
や
丘
(
をか
)
の
一面
(
いちめん
)
に、こんもり
木
(
き
)
が
生
(
は
)
え
茂
(
しげ
)
つて、
大
(
おほ
)
きな
深
(
ふか
)
い
林
(
はやし
)
となつてゐる
状態
(
じようたい
)
をいふのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
切
(
きり
)
小半道程傍なる
丘
(
をか
)
の小松の根へ
隱
(
かく
)
し
埋
(
うづ
)
め
置
(
おき
)
扨惣内夫婦切害に逢たる旨領主の郡奉行へ訴へ出二十兩餘の
賄賂
(
まいない
)
を
遣
(
つか
)
ひ九助を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
草
(
くさ
)
に
蔽
(
おほ
)
はれた
丘
(
をか
)
の
坂
(
スロープ
)
が
交錯
(
かうさく
)
し合つて
穏
(
おだや
)
かな
幕
(
まく
)
のやうに流れてゐた。
人家
(
じんか
)
はばう/\とした
草
(
くさ
)
のために
見
(
み
)
えなかつた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
庭先を流れてゆく溝にはめだかや蝦が泳ぎ、畦道にはひよろひよろと
櫟
(
くぬぎ
)
の若木がならび、青田の末は
丘
(
をか
)
になつてまつ黒な森がどこまでもつづいてゆく。
銀の匙
(新字旧仮名)
/
中勘助
(著)
闇
(
やみ
)
にも
歡
(
よろこ
)
びあり、
光
(
ひかり
)
にも
悲
(
かなしみ
)
あり
麥藁帽
(
むぎわらばう
)
の
廂
(
ひさし
)
を
傾
(
かたむ
)
けて、
彼方
(
かなた
)
の
丘
(
をか
)
、
此方
(
こなた
)
の
林
(
はやし
)
を
望
(
のぞ
)
めば、まじ/\と
照
(
て
)
る
日
(
ひ
)
に
輝
(
かゞや
)
いて
眩
(
まば
)
ゆきばかりの
景色
(
けしき
)
。
自分
(
じぶん
)
は
思
(
おも
)
はず
泣
(
な
)
いた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
よし子は、素直に気の軽い女だから、仕舞にすぐ帰つて
来
(
き
)
ますと云ひ捨てゝ、
早足
(
はやあし
)
に
一人
(
ひとり
)
丘
(
をか
)
を
下
(
お
)
りて行つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
陸
(
りく
)
の
方
(
はう
)
を
見
(
み
)
ると、いつしか
我
(
わ
)
が
船
(
ふね
)
は
港
(
みなと
)
目近
(
まぢか
)
に
進
(
すゝ
)
んで、
桑港
(
さうかう
)
の
町々
(
まち/\
)
はつい
鼻
(
はな
)
の
先
(
さき
)
に
見
(
み
)
える。
我等
(
われら
)
の
泊
(
とま
)
るべきフェアモント・ホテルは
高
(
たか
)
い
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
に
突
(
つ
)
ツ
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
立
(
た
)
つて
倒
(
たふ
)
れるのが、
其
(
その
)
まゝ
雪
(
ゆき
)
の
丘
(
をか
)
のやうに
成
(
な
)
る……
其
(
それ
)
が、
右
(
みぎ
)
に
成
(
な
)
り、
左
(
ひだり
)
に
成
(
な
)
り、
横
(
よこ
)
に
積
(
つも
)
り、
縱
(
たて
)
に
敷
(
し
)
きます。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
たとへば世界を照すもの顏を人にかくすこといと少なき時、
丘
(
をか
)
の上に休む農夫が 二五—二七
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
風
(
かぜ
)
はなかつた。
空氣
(
くうき
)
は
水
(
みづ
)
のやうに
重
(
おも
)
く
沈
(
しづ
)
んでゐた。
人家
(
じんか
)
も、
燈灯
(
ともしび
)
も、
畑
(
はたけ
)
も、
森
(
もり
)
も、
川
(
かは
)
も、
丘
(
をか
)
も、そして
歩
(
ある
)
いてゐる
我我
(
われわれ
)
の
體
(
からだ
)
も、
灰
(
はひ
)
を
溶
(
とか
)
したやうな
夜霧
(
よぎり
)
の
海
(
うみ
)
に
包
(
つつ
)
まれてゐるのであつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
薄月夜
(
うすづくよ
)
こよひひそかに
海鳥
(
うみどり
)
がこの
丘
(
をか
)
の花をついばみに
来
(
こ
)
む
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
丘
(
をか
)
のもと柳の原の遠くして
中
(
なか
)
に網干す青き沢かな
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
男
(
をとこ
)
が
丘
(
をか
)
の上へ登りきつて了ふと
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
丘
(
をか
)
、かきね、
疾
(
と
)
く
飛
(
と
)
びすがへば
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
丘
(
をか
)
の
徑
(
こみち
)
の
果
(
はて
)
にして
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
その
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
にはスエーデンの
各地方
(
かくちほう
)
の
植物
(
しよくぶつ
)
を
移植
(
いしよく
)
し、また
特有
(
とくゆう
)
の
動物
(
どうぶつ
)
をも
飼養
(
しよう
)
してゐるところは、ちょっと
植物園
(
しよくぶつえん
)
か
動物園
(
どうぶつえん
)
のようでもあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
海岸
(
かいがん
)
に
沿
(
そ
)
ふて
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
七八
町
(
ちやう
)
、
岩層
(
がんそう
)
の
小高
(
こだか
)
い
丘
(
をか
)
がある、
其
(
その
)
丘
(
をか
)
を
越
(
こ
)
ゆると、
今迄
(
いまゝで
)
見
(
み
)
えた
海
(
うみ
)
の
景色
(
けしき
)
も
全
(
まつた
)
く
見
(
み
)
えずなつて、
波
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
も
次第
(
しだい
)
/\に
遠
(
とう
)
く/\。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
か
經
(
へ
)
て
衰破
(
すゐは
)
斷滅
(
だんめつ
)
し其屋敷
跡
(
あと
)
は
畑
(
はた
)
となりて
殘
(
のこ
)
れり其中に少しの
丘
(
をか
)
ありて
時々
(
とき/″\
)
錢
(
ぜに
)
又は
其外
(
そのほか
)
種々
(
いろ/\
)
の
器物
(
きぶつ
)
など
掘出
(
ほりだ
)
す事ある由を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ある日、私は、
私達
(
わたしたち
)
をこの家へ
導
(
みちび
)
き入れた
丘
(
をか
)
の上へ行つてみた。私は二人で
休
(
やす
)
んだ
草
(
くさ
)
の中へ
座
(
すわ
)
つてみた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
枝
(
えだ
)
の
間
(
あひだ
)
を
白砂
(
はくさ
)
のきれいな
坂
(
さか
)
が
畝
(
うね
)
つて
拔
(
ぬ
)
けて、その
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
に
小學校
(
せうがくかう
)
がある。ほんの
拔裏
(
ぬけうら
)
で、ほとんど
學校
(
がくかう
)
がよひのほか、
用
(
よう
)
のない
路
(
みち
)
らしいが、それでも
時々
(
とき/″\
)
人通
(
ひとどほ
)
りがある。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
カセンティーンの緑の
丘
(
をか
)
よりアルノにくだり、水路涼しく軟かき多くの小川は 六四—六六
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
二人
(
ふたり
)
のゐる所は高く池の
中
(
なか
)
に突き出してゐる。此
丘
(
をか
)
とは丸で
縁
(
えん
)
のない小山が一段低く、
右側
(
みぎがは
)
を走つてゐる。大きな松と、御殿の
一角
(
ひとかど
)
と、運動会の幕の一部と、なだらな芝生が見える。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さて
埴輪
(
はにわ
)
の
筒形
(
つゝがた
)
のものは、
墓
(
はか
)
の
丘
(
をか
)
のまはり、
時
(
とき
)
には
堀
(
ほり
)
の
外側
(
そとがは
)
の
土手
(
どて
)
にも、
一重
(
ひとへ
)
二重
(
ふたへ
)
あるひは
三重
(
みへ
)
にも、
取
(
と
)
り
繞
(
めぐ
)
らされたのであり、また
塚
(
つか
)
の
頂上
(
ちようじよう
)
には
家形
(
いへがた
)
や
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
丘
(
をか
)
を
下
(
くだ
)
つて
耳
(
みゝ
)
を
澄
(
すま
)
すと、
響
(
ひゞき
)
は
何
(
な
)
んでも、
島
(
しま
)
の
西南
(
せいなん
)
に
當
(
あた
)
つて
一個
(
ひとつ
)
の
巨大
(
おほき
)
な
岬
(
みさき
)
がある、
其
(
その
)
岬
(
みさき
)
を
越
(
こ
)
えての
彼方
(
かなた
)
らしい。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
母親
(
はゝおや
)
の
其
(
そ
)
の
墳墓
(
おくつき
)
は、
此
(
こ
)
の
山
(
やま
)
の
唯
(
と
)
ある
丘
(
をか
)
の、
此
(
こ
)
の
月
(
つき
)
の
淺茅生
(
あさぢふ
)
に、
影
(
かげ
)
薄
(
うす
)
く
露
(
つゆ
)
濃
(
こまや
)
かに
寂
(
じやく
)
とある。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
草
(
くさ
)
に包まれた
丘
(
をか
)
の上に、
私達
(
わたしたち
)
は一
軒
(
けん
)
の家を
見
(
み
)
つけ出した。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
當時
(
たうじ
)
寫眞
(
しやしん
)
を
見
(
み
)
た——
湯
(
ゆ
)
の
都
(
みやこ
)
は、たゞ
泥
(
どろ
)
と
瓦
(
かはら
)
の
丘
(
をか
)
となつて、なきがらの
如
(
ごと
)
き
山
(
やま
)
あるのみ。
谿川
(
たにがは
)
の
流
(
ながれ
)
は、
大
(
おほ
)
むかでの
爛
(
たゞ
)
れたやうに……
其
(
そ
)
の
寫眞
(
しやしん
)
も
赤
(
あか
)
く
濁
(
にご
)
る……
砂煙
(
すなけむり
)
の
曠野
(
くわうや
)
を
這
(
は
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの
奧
(
おく
)
遙
(
はるか
)
に
燈明臺
(
とうみやうだい
)
があるといふ。
丘
(
をか
)
ひとつ、
高
(
たか
)
き
森
(
もり
)
は、
御堂
(
みだう
)
があつて、
姫神
(
ひめがみ
)
のお
庭
(
には
)
といふ。
丘
(
をか
)
の
根
(
ね
)
について
三所
(
みところ
)
ばかり、
寺院
(
じゐん
)
の
棟
(
むね
)
と、ともにそびえた
茂
(
しげ
)
りは、いづれも
銀杏
(
いてふ
)
のこずゑらしい。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
天狗
(
てんぐ
)
——
魔
(
ま
)
の
手
(
て
)
など
意識
(
いしき
)
しましたのは、
其
(
そ
)
の
樹
(
き
)
のせゐかも
知
(
し
)
れません。たゞし
此
(
これ
)
に
目標
(
めじるし
)
が
出來
(
でき
)
たためか、
背
(
せ
)
に
根
(
ね
)
が
生
(
は
)
えたやうに
成
(
な
)
つて、
倒
(
たふ
)
れて
居
(
ゐ
)
る
雪
(
ゆき
)
の
丘
(
をか
)
の
飛移
(
とびうつ
)
るやうな
思
(
おも
)
ひはなくなりました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
漸
(
や
)
つと、
其
(
そ
)
の(
思
(
おも
)
つた)が
消
(
き
)
えて、まざ/\と
恁
(
か
)
うしてものを
言交
(
いひか
)
はせば、
武藏野
(
むさしの
)
の
丘
(
をか
)
の
横穴
(
よこあな
)
めいた、
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
場末
(
ばすゑ
)
の
寂
(
さ
)
びた
町
(
まち
)
を、
搜
(
さぐ
)
り/\に
稼
(
かせ
)
いで
歩行
(
ある
)
くのが、
誘
(
さそ
)
ひ
合
(
あ
)
はせて、
年
(
とし
)
を
越
(
こ
)
す
蚊
(
か
)
のやうに
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
最後
(
さいご
)
に
倒
(
たふ
)
れたのは
一
(
ひと
)
つの
雪
(
ゆき
)
の
丘
(
をか
)
です。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“丘”の解説
丘(おか)は、その周囲より高いが、山よりは低くかつ傾斜のゆるやかな地形である。丘には明らかに頂上がある。周囲より高くて平らな場所は高台(たかだい)と呼ぶ。
山と丘の区別は明確ではなく、この定義に当てはまる地形であっても「山」あるいは「山岳」と呼ばれる場合もある。
なお、多数の丘が連続して存在している所のことを丘陵(きゅうりょう)という。
(出典:Wikipedia)
丘
常用漢字
中学
部首:⼀
5画
“丘”を含む語句
小丘
丘陵
砂丘
沙丘
丘上
孔丘
丘壑
段丘
白丘
夕陽丘
丘山
丘外
円丘
丘下
閭丘胤
映丘
比丘尼
比丘
歌比丘尼
悪比丘
...