“夜霧”の読み方と例文
読み方割合
よぎり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なおこの歌の傍に、「ぬばたまの夜霧よぎりは立ちぬ衣手ころもで高屋たかやの上に棚引くまでに」(巻九・一七〇六)という舎人皇子の御歌がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
河骨こうほねは、ほんとうに、いつまで、こんなところにいるのだろう、ちいさなはちみずは、なまぬるくて、夜霧よぎりにはぬれることもなければ、いなかのぬまにいたときのように
ガラス窓の河骨 (新字新仮名) / 小川未明(著)
水の上の街は夜霧よぎりの中にぼんやりと黒く浮いて居る。乗客じようかくすくな夜汽車よぎしやから降りた三十人程の者は夜が明けてのちに来る一銭蒸汽を待つつもりか大抵停車場ステエシヨンの待合室へはひつて仕舞しまつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)