“よぎり”の漢字の書き方と例文
語句割合
夜霧100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かぜはなかつた。空氣くうきみづのやうにおもしづんでゐた。人家じんかも、燈灯ともしびも、はたけも、もりも、かはも、をかも、そしてあるいてゐる我我われわれからだも、はひとかしたやうな夜霧よぎりうみつつまれてゐるのであつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
しかし、彼女かのじょはそのうッすらとした夜霧よぎりそこから、やっと、この城郭じょうかくさかいをなす、外濠そとぼりの水をほのかに見出みいだしたのである。そして、しばらくはそこへ、ジッと目をつけて、手の横笛よこぶえをやすめている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上海四馬路シャンハイすまろ夜霧よぎりい。
見えざる敵 (新字新仮名) / 海野十三(著)