“比丘”の読み方と例文
読み方割合
びく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
絢爛けんらんな色彩の古画の諸仏、羅漢らかん比丘びく比丘尼びくに優婆塞うばそく優婆夷うばい、象、獅子しし麒麟きりんなどが四壁の紙幅の内から、ゆたかな光の中に泳ぎ出す。
秘密 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
物はこの煙草盆たばこぼんであれば、同時にこの薬瓶であることはできない。人は王であれば比丘びくであることはできない。じつに不自由なものである。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
彼は平然として無慚無愧むざんむきの生活をしている。無戒者は無自覚者である。「非僧非俗」と称した親鸞は自己の身において無戒名字の比丘びくを見た。
親鸞 (新字新仮名) / 三木清(著)