書机デスク)” の例文
ところで、それは書机デスクなんてものじゃない。まるで、城のように、絶壁のようにそそり立って、冷然とキャラコさんを見おろしている。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
松本さんは書机デスクの上から取って来て渡した。私はそれを「新大衆」の最近号と認めた刹那、もう運命がきまったように思った。私の書いた探偵物が載っている。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
床脇に引つこんだ一疊に置いてあつた書机デスクの前に主客椅子を並べて、机上にデューラーのメランコリヤをひろげて、彼がその隙間のない構圖の妙を讃へ、その金屬的に透明な線を説いて
最初の訪問 (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
二寸ほどあいた抽斗ひきだしの口から、何か白いものがチラと見える。キャラコさんは、眼がくらんで書机デスクのほうへ倒れかかった。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と社長が書机デスクから中央の卓子テーブルへ進んだ。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
かけすは待ちかまえていたようにツイと宙で受けとめ、一・二分くちばしくわえていたのち、それをそっと書机デスクの端においた。
キャラコさん:06 ぬすびと (新字新仮名) / 久生十蘭(著)