“書籍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほん60.0%
しょじゃく16.0%
しよじやく8.0%
しよせき6.0%
しょもつ4.0%
しょせき2.0%
しよもつ2.0%
もの2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだペンキの香のする階段はしごだんを上って行って二階の部屋へ出ると、そこに沢山並べた書架ほんだながある。一段高いところに書籍ほんの掛りも居る。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
池の西には小堂を置きて弥陀みだを安んじ、池の東には小閣を開いて書籍しょじゃくを納め、池北には低屋を起して妻子をけり、と記している。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
扶桑略記ふさうりやくき(巻卅三)〇日本(百卅三)の列伝れつでん(五十九)〇菅家御伝記(神統かみのみすゑ菅原陳経のぶつね朝臣御作正史によられたれば証とすべし)其余そのよ虚実きよじつ混合こんがふしたる古今の書籍しよじやく枚挙まいきよすべからず。
濱野はまのさんは、元園町もとぞのちやう下宿げしゆく樣子やうすつてた。——どくにも、宿やどでは澤山たくさん書籍しよせき衣類いるゐとをいた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夜、客のない時、おぜんを前にしてチビチビやりながら書籍しょもつを読んでいる。私を前におくのがくせだった。
相場をして十万円もうけたとすると、その十万円で家屋を立てる事もできるし、書籍しょせきを買う事もできるし、または花柳かりゅう社界をにぎわす事もできるし、つまりどんな形にでも変って行く事ができます。
私の個人主義 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さうですな、先づ雪でも降つて来たら、この炉にドン/\焼火たきびをするんですな、薪木たきゞならお手のものだから。それで貴所方だからウンと書籍しよもつ仕込しこんで置いて勉強なさるんですな。」
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
空虚な家庭内の淋しき生の悩みなどで神経的な沈鬱な性情に変化していたことは日記や書籍を通じてうかがい知れる、けれども近頃読で居た地袋の新刊書籍ものから測るに
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)