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しよもつ
これも、
偉い
婦人の
傳記の
通り、
著者も
讀者も
婦人だといふ
事は、
必ずしも、
他の
書物よりも
推奬すべき
理由にはなりさうもない。
一人の
若い
僧が
立ちながら、
紫の
袱紗を
解いて、
中から
取り
出した
書物を、
恭しく
卓上に
置く
所を
見た。
又其禮拜して
退ぞく
態を
見た。
「さうですな、先づ雪でも降つて来たら、
此炉にドン/\
焼火をするんですな、
薪木ならお手のものだから。それで貴所方だからウンと
書籍を
仕込で置いて勉強なさるんですな。」