“あいつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アイツ
語句割合
彼奴80.3%
彼女8.2%
相踵2.3%
那奴2.0%
渠奴0.6%
相嗣0.6%
相続0.6%
彼小僧0.3%
彼僮0.3%
彼婦0.3%
彼弟0.3%
彼爺0.3%
彼男0.3%
彼輩0.3%
手下0.3%
書物0.3%
渠0.3%
相就0.3%
相撞0.3%
相次0.3%
相継0.3%
相衝0.3%
相詰0.3%
被奴0.3%
豹一0.3%
那彼0.3%
阿奴0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こんな事でもしなかったら、彼奴(あいつ)は吃驚(びっく)りしますまい。……だが最(も)う私達は伊右衛門のことなど、これからは勘定に入れますまい」
隠亡堀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
川縁(べり)の下駄も、遺書(かきおき)も、俺のさせた狂言で、うまく国許をずらかってから、彼女(あいつ)は、江戸で女師匠、俺は、持ったが病(やまい)の博奕(ばくち)、酒。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それからもう一つには、この年に相踵(あいつ)いで起った色々の災害レビューの終幕における花形として出現したために、その「災害価値」が一層高められたようである。
颱風雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
全(まる)で淑女(レディ)の扮装(いでたち)だ。就中(なかんづく)今日は冶(めか)してをつたが、何処(どこ)か旨(うま)い口でもあると見える。那奴(あいつ)に搾(しぼ)られちや克(かな)はん、あれが本当の真綿で首だらう
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
百姓は仰天(ぎょうてん)し、「飛んでもないこと、渠奴(あいつ)のような大盗人に、百磅は愚か、一ペニーたりとも渡せるものか」と、始めはなかなか承知すべき気色(けしき)もなかったが、遂にカランの弁舌に説き落され
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
「用箪笥の奥の隠し抽斗にあった、先代の遺言状——倅安之助の勘当を許し、岡崎屋の家督、相違なく相嗣(あいつ)ぐべきもの也——という直筆に判を捺(お)したのを破って捨てたのは誰だ」
したがって支那にも『淮南子』に神蛇自らその尾を断ち自ら相続(あいつ)ぐ、その怒りに触ればすなわち自ら断つ事刀もて截(た)つごとし、怒り定まれば相就(あいつ)いて故(もと)のごとし。
……まあ運の良(い)い奴といえばいえましょうが、彼小僧(あいつ)の運が良(い)いたんびに船全体の運命がメチャメチャになるんだから敵(かな)いません。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そん時に漂流端舟(ながれボート)に這(は)い上ってハンカチを振ったのが彼小僧(あいつ)のSOSの振出(ふりだ)しだそうですがね。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
乳母 さゝ、頼(たの)まれぬ、信(しん)ぜられぬ、不正直(ふしゃうぢき)は男(をとこ)の習(なら)ひぢゃ。どれも/\譃吐(うそつき)、誓言破(せいごんやぶ)り、ろくでなしの詐僞者(いつはりもの)ぢゃ。あゝ、彼僮(あいつ)めは何處(どこ)へ往(い)にをったぞ? 火酒(しゃうちゅう)を持(も)て來(き)てくりゃ。
「それも、彼婦(あいつ)のためだ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『……馬鹿です、彼弟(あいつ)は』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やると、彼爺(あいつ)発砲するぜ……声を立てると村の奴等が起きて来て、おれを半殺しの目に遭わせるだろう。おれが何をいったって聴くもんか……何処へ行っても手を
乞食 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
子供の眼——その凹(くぼ)んだ小さな眼付は、あの男にそっくりだ。その微笑しているような口元も彼男(あいつ)の口だ。
生さぬ児 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
況(ま)して外国の書を読(よん)で欧羅巴(ヨーロッパ)の制度文物を夫(そ)れ是(こ)れと論ずるような者は、どうも彼輩(あいつ)は不埒(ふらち)な奴じゃ、畢竟(ひっきょう)彼奴等(あいつら)は虚言(うそ)を吐(つい)て世の中を瞞着(まんちゃく)する売国奴(ばいこくど)だと云うような評判がソロ/\行(おこなわ)れて来て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
と手下(あいつ)ら云うじゃアございませんか、……ところがお殿様に承われば、そんなご命令はなかったとの事、やくざな奴らでございますよ、私の手下ながらあいつらは! 肝心な二品を横取られてしまって
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「嘘だろう。ははあ分った。おめえはあの次席家老のせがれに突っつかれて、書物(あいつ)を取り上げれや、おれがこんどの仕事に腰をつくだろうと、相談の上で、取りに来たんだな」
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
他の妖怪(ばけもの)らは互いに言合うた。「渠(あいつ)は、僧侶(そうりょ)どころか、ろくに人間さえ咋(く)ったことはないだろう。誰もそれを見た者がないのだから。鮒(ふな)やざこを取って喰っているのなら見たこともあるが」
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
したがって支那にも『淮南子』に神蛇自らその尾を断ち自ら相続(あいつ)ぐ、その怒りに触ればすなわち自ら断つ事刀もて截(た)つごとし、怒り定まれば相就(あいつ)いて故(もと)のごとし。
しかりといえども欧州諸国は、寛(ゆる)めばすなわち両軍相攻め、迫ればすなわち杖戟(じょうげき)相撞(あいつ)くの勢いにしてほとんど立錐(りっすい)の閑地さえあらざるをもって、とうてい快活の運動を試みるあたわず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
手法の自由さと意図の奔放(ほんぽう)さに、褒貶(ほうへん)相半(あいなか)ばしたが、その後相次(あいつ)いで含蓄の深い大曲を発表し、独特の魅力で反対者の口を緘(かん)してしまった。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂、野村あらえびす(著)
津田の頭に二つのものが相継(あいつ)いで閃(ひら)めいた。一つはこれからここへ来るその吉川夫人を旨(うま)く取扱わなければならないという事前(じぜん)の暗示(あんじ)であった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
劇中の立女形(たておやま)に扮(ふん)するものを、路之助として、技(ぎ)の意見、相背き、相衝(あいつ)いて反する時、「ふん、おれの情婦(いろ)ともしらないで。……何、人情がわかるものか。」
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その後某は御先代妙解院殿よりも出格の御引立を蒙(こうむ)り、寛永九年御国替(おんくにがえ)の砌(みぎり)には、三斎公の御居城八代(やつしろ)に相詰(あいつ)め候事と相成り、あまつさえ殿御上京の御供にさえ召具(めしぐ)せられ候(そろ)。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
『あれぁだれだい?』って一人が言う。『あれかい! ああ、あれぁジョン・シルヴァーさ。己ぁ被奴(あいつ)をよく知ってたよ。』
豹一とお駒の散歩は、赤井に言わせると、飯事(ままごと)に過ぎなかった。つまり豹一(あいつ)は臆病なのだと、簡単に赤井は判断を下した。
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
僕も三度ほど痿(なや)されたが、柔能く剛を制すで、高利貸(アイス)には美人が妙! 那彼(あいつ)に一国を預ければ輙(すなは)ちクレオパトラだね。那彼には滅されるよ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それがこんなときのこととて最後まで宿に残っていたらいつどういう拍子で阿奴(あいつ)波子のような病人を
時間 (新字新仮名) / 横光利一(著)