“瞞着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まんちゃく81.0%
まんちやく5.2%
だま3.4%
ごま1.7%
ごまか1.7%
ごまかし1.7%
だまくらか1.7%
だまさ1.7%
まやかし1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人の内容だけの物しか狙い又掴みだすことができず、平時に瞞着まんちゃくし得た外見も、ここに至ってその真実を暴露せずにはいられない。
咢堂小論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
その人の内容だけの物しか狙ひ又掴みだすことができず、平時に瞞着まんちやくし得た外見も、ここに至つてその真実を暴露せずにはゐられない。
咢堂小論 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
鶏卵を買いに出たという現場不在証明アリバイと、この愁嘆場しゅうたんばによって、ブラドンはたくみにクロスレイ夫人はじめ下宿の人々を瞞着だまして、底を割ることなく、この芝居を打ちとおしたのだ。
浴槽の花嫁 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
真面目に、そして、芝居気なしに、自分で自分を瞞着ごまかさない、しんみりとした心でさう言つた。すると、あの人は
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
「えゝ。」私は自分で自分を瞞着ごまかすやうな、また祈るやうな悲しさを抱いて、何気なく平気で笑つてかう答へる。
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
百人集まろうとも、千人の人を呼集めて手を比べても、必ず同じ筋御座いません。それが為にどうしても偽の出来ない、瞞着ごまかしの出来ない実印を用いるより尚確かの事として拇印を捺します。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それ、それ見なさい、親孝行の、正直者の雅之を瞞着だまくらかして、散々金を取つた上に懲役に遣つたに相違無いと云ふ一札いつさつをこの通り入れたぢやないか、これでもしらじらしい顔をしてゐるのか
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それを念入に、瞞着だまされて来たんじゃない、万事承知の上の坑夫志願だなどと説明して見たって今更いまさらどうなるものじゃない。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
西瓜の切売をした事もある、とゞの結局つまりが縁日商人となつて九星きうせいひとり判断はんだん、英語独稽古から初めて此頃では瞞着まやかしの化粧品と小間物を売つてマゴ/\しておるが君、金を儲けるのは商人だよ。
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)