“ごま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
胡麻51.7%
護摩26.4%
独楽6.2%
5.1%
3.9%
1.1%
胡摩1.1%
誤魔1.1%
三絃0.6%
欺騙0.6%
獨樂0.6%
瞞着0.6%
0.6%
護魔0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その中に胡麻ごまきびあわや竹やいろいろあったが、豆はどうであったか、もう一度よく読み直してみなければ見落したかもしれない。
ピタゴラスと豆 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
往返わうへんし旅人の懷中ふところねら護摩ごまはひの頭なり因て半四郎が所持の金に目をかけ樣々さま/″\にして終に道連となりしかば此夜このよ何卒なにとぞして半四郎の胴卷どうまき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
まるで竹童の手から狐火きつねびがふりだされるようだったが、いつもの頓智とんちず、蛾次郎がふところにある水性すいせいのふせぎ独楽ごまに気がつかず、ただ
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「うめえこと云っておらをごまかそうとしてやがる。……畜生、何で許すもんか。」と平助は口の中で呟いた。それでも彼は手紙を、大事そうに襯衣シャツの隠しにしまった。
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
定紋じょうもんはなごま博多はかたの帯を締めて、朱微塵しゅみじん海老鞘えびざやの刀脇差わきざしをさし、羽織はおりはつけず、脚絆草鞋きゃはんわらじもつけず、この険しい道を、素足に下駄穿きでサッサッと登りつめて
俺も家にでもなかつたらごまかされたかも知れないが、家でさんざん嗅ぎ慣れてゐる香りだからな、俺は、ハツと思つた。だが俺は、礼儀を知つてゐるから我慢してしまつたがね。
素書 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「それぢやおつ母ア、お信さん、道中氣をつけて、眞つ直ぐに故郷の遠州相良さがらへ歸るんだぜ。旅には慣れて居るやうだが、水當り、食あたり、ことに胡摩ごまの蠅に氣をつけるやうに」
まっ白な鮫の肌に薄黒い点が着いていちゃあ売物になりませんからね。勿論そういうものはうるしをかけて誤魔ごまかしますが、白鮫にくらべると半分値にもなりません。
半七捕物帳:04 湯屋の二階 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
朝風呂の濡れ手拭をさげて、小鍋立ての人生もそこらにあるし、隅田川に雪見船を浮かせて、忍び三絃ごまをながす人生も河の中にまである。江戸座の俳句の運座は、夜毎にあった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君達も知つてるだらうが近頃縁日夜店に出てゐる大道競売屋、あれだよ。口上くちさき欺騙ごまかしてやすく仕入れたいかさまものをドシ/\売附けて了うのだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「へエ、困つたことで、——それは水の底で取れたんぢやなくて、人に盜まれたものですよ、子供達がベイ獨樂ごまか何んかに使ふのに、一つづつ盜つて行くんでせう」
真面目に、そして、芝居気なしに、自分で自分を瞞着ごまかさない、しんみりとした心でさう言つた。すると、あの人は
脱殻 (新字旧仮名) / 水野仙子(著)
 と笑ってごまかした。「じゃ御免なせえ旦那」
恋と十手と巾着切 (新字新仮名) / 山中貞雄(著)
「大層あらたかな道者だつて言ふぢやないか。矢つ張り法螺ほらの貝を吹いたり、護魔ごまいたりするのかい」