“一札”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっさつ92.9%
いつさつ7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お続けなさる体です。ただ後日のしるし一札いっさつお貰い申しておけば、一つは励み、一つはわしも後ろ楯のまとが立つというものでごぜえます
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうとも、そうだとも、やっぱりお国のためだ」わかい男を見て、「お国のために、一札いっさつをとるのだ、さあ、書きやがれ」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この文こそは宮が送りし再度のうつたへにて、その始て貫一を驚かせし一札いつさつは、およそ二週間前に彼の手に入りて、一字も漏れずその目に触れしかど
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それ、それ見なさい、親孝行の、正直者の雅之を瞞着だまくらかして、散々金を取つた上に懲役に遣つたに相違無いと云ふ一札いつさつをこの通り入れたぢやないか、これでもしらじらしい顔をしてゐるのか
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)