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一札
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いっさつ
ふりがな文庫
“
一札
(
いっさつ
)” の例文
お続けなさる体です。ただ後日の
証
(
しるし
)
に
一札
(
いっさつ
)
お貰い申しておけば、一つは励み、一つはわしも後ろ楯の
的
(
まと
)
が立つというものでごぜえます
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうとも、そうだとも、やっぱりお国のためだ」
壮
(
わか
)
い男を見て、「お国のために、
一札
(
いっさつ
)
をとるのだ、さあ、書きやがれ」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
後日
(
ごにち
)
のために、次右衛門から今後異論がないという
一札
(
いっさつ
)
を入れさせて、町役人も立ち会いの上で引き渡しを済ませた。
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
そして
一札
(
いっさつ
)
を入れ、
人事不省
(
じんじふせい
)
の博士と
遺留
(
いりゅう
)
の
鞄
(
かばん
)
とを内容物もろとも引取っていったのであった。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
いずれ中津川からも人が出張しているから、とくと評議の上、随分
一札
(
いっさつ
)
も入れさせ、今後無理非道のないように取り扱いたい、それが平助を通して聞いた金兵衛の言葉であることを思い出した。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
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「それではね君、とにかくきれいに参ったと云う
一札
(
いっさつ
)
を入れたまえ」
暗号舞踏人の謎
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
「後日のために
一札
(
いっさつ
)
を立て置きたい、筆はないか」
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
具足の下から
一札
(
いっさつ
)
の手紙を取り出して、藤吉郎は黙って犬千代の手に渡した。昨夜ごんぞが
齎
(
もたら
)
した蜂須賀小六の返書なのである。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「よし、こんな
手合
(
てあい
)
に云ったところで、判らない、以後こう云うことをしないと云う
一札
(
いっさつ
)
を
執
(
と
)
って、追っぱらえ、うす汚い
婆
(
ばば
)
あや、へんな奴がいちゃ、せっかくの酒が
拙
(
まず
)
くなるのだ」
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そしてこんどは書面とした物を差出し「これが最後の
一札
(
いっさつ
)
でござる」と捨て言葉をおいて引きさがった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いっしょに飯を
喫
(
く
)
ってたじゃないの、それをあの悪党が、二人を
伴
(
つ
)
れだして、
一札
(
いっさつ
)
をかかしたじゃないの、無実の罪よ、
貴方
(
あなた
)
は弁護士じゃないの、そんな無実の罪の弁護するのが、職務じゃないの
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と、頭巾を
脱
(
ぬ
)
ぎ、頭巾の裏の縫目から、細かに折った
一札
(
いっさつ
)
をまさぐり出して正成へ示したのだった。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「は。その道誉の家臣、民谷玄蕃にござりまするが、主人道誉の仰せもあって、かねがね、六波羅と鎌倉との使者往来に注意しておりましたところ、はからず極秘の
一札
(
いっさつ
)
を手に入れましたので」
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「幸い、石川主殿とは、面識もあるゆえ、拙者からも、示談の口添えいたそう。——その代りに、庄次郎へ、
一札
(
いっさつ
)
書かせ、
媒人
(
なこうど
)
と同道して、極力、先方へ
謝
(
あやま
)
るにかぎる。お互いに、前途のある身だ」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、高氏召状の
一札
(
いっさつ
)
を直接彼に渡して帰った。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
札
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
“一札”で始まる語句
一札之事
一札如件