“搾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しぼ92.8%
3.6%
すぼ2.2%
0.7%
シボ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おもしろそうに唄ったりはやしたりしているうちはよかったが、しまいには取組合いの喧嘩を始めた。上さんが金切声かなきりごえしぼって制する。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
年末のせいで、蝋めは一そうしか立っていなかったが、はぜの実を蒸す匂いは、いつものように、温かく小屋の中に流れていた。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
鉛色なまりいろの谷窪の天地に木々はがさのように重くすぼまって、白いしずくをふしだらに垂らしていた。崖肌は黒く湿って、またその中に水を浸み出す砂の層が大きな横縞よこじまになっていた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
して来たぜよ。——何だと思う? 分るめえが、牛だよ、しかもすばらしい牝牛だ。畑にも使えるし、乳もれる
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紫雲は一筋長くたなびいて、中央根本堂とも見える屋の上から、きおろされた。雲の上には金泥コンデイの光り輝くモヤが、漂ひはじめた。姫の命をシボるまでの念力が、筆のまゝに動いて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)