“あのこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼女33.3%
彼娘22.2%
彼兒11.1%
彼妓11.1%
彼婦11.1%
那兒11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「本当に彼女あのこはちっともさっぱりした所がない、いやに執念しゅうねいな人だよ」と夫人は常にののしりぬ。ああ土鉢どばちに植えても、高麗交趾こうらいこうちの鉢に植えても、花は花なり、いずれか日の光を待たざるべき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
それからまたわたしたしかに松子まつこさんでもなくッてよ、だッて、わたしなんでもつてるけども、彼娘あのこは、あァ、彼娘あのこちつとしからしないわ!だい彼娘あのこ彼娘あのこわたしわたし
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
おどろかし何處いづこへ行やと思ひしに思ひ掛なき大藤の家へと擔入かきいれたりければ偖は娘のお光さんが何處どこぞへよめに行事かアノ結納の容子では先は大家の思はるゝが成程なるほど彼兒あのこ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お才も嫣然にこり歯を見せつ「だがネ、彼妓あのこの剛情にも因つて仕舞しまふのねエ、口の酸つぱくなる程言つて聞かせるに、松島さんの妾など真平まつぴら御免テ逃げツちまふんだもの」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
なにおこつてらつしやるんぢやアなからうかてつて、ひど彼婦あのこが心配してえるんですよ、ナニおまへ失策しくじ気遣きづかひはないよ、アノときおく見通みとほしにてエたのは
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
打過うちすぎける時吾助はお兼にむかかくなる上は最早もはやせんなし是よりは約束の通り其方そなたと夫婦になりいづれへ成共行て暮すべし其の中には又よき了簡れうけんも出んかと云ばお兼は成程なるほど夫婦倶々とも/″\かせがばくらされぬ事は有まじ夫に付ても宿へ預置あづけおきたる那兒あのこにはちゝ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)