“嫣然”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
えんぜん60.8%
につこり13.5%
にっこり10.8%
にこり5.4%
にこやか2.7%
にこにこ1.4%
にっ1.4%
につ1.4%
につこ1.4%
にやにや1.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“嫣然”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.9%
文学 > 日本文学 > 詩歌0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
と、車内の薄暗うすやみうちでもハッキリとわかるほど、瑠璃子は勝平の方を向いて、嫣然えんぜんと笑って見せた。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「あいつ、嫣然えんぜんとして笑ったな。」と言った。それ以来彼は僕等のあいだに「嫣然」と言う名を得ていたのだった。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いゑ貴君あなたには聞て頂きたいのでござんす、酔ふとまをしますから驚いてはいけませぬと嫣然につこりとして
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いゑ貴君あなたにはきいいたゞきたいのでござんす、ふとまをしますからおどろいてはいけませぬと嫣然につこりとして
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と言って、そっと扉をあけたお君は、椅子にってスヤスヤと眠っている能登守の姿を見て、嫣然にっこりとして、音を立てないようにその傍へ近づいて行きました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
呆気あっけに取られている勝平を、嫣然にっこりと振り向きながら、瑠璃子は云った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「そんぢやだれだんべ、せんな」女房にようばうつたまゝどう見廻みまはして嫣然にこりとしていつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
おつぎにもれがそのまゝ嫣然にこりとするときにはそれがかへつしなをつくらせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
吾輩がシャッポを脱ぐと、令嬢も嫣然にこやかにお礼を返した。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その十分に調子付いた見物の亢奮こうふん的喝采のうちに、コサック式の白い外套、白い帽子、白手袋、白長靴、銀拍車という扮装いでたちで、白馬にまたがったナイン嬢は、手綱を高やかに掻い繰りながら現われたが、私の居る特等席の正面七八間の処まで来て馬を止めると、見物一同に向って嫣然にこやかに一礼をした。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これだけに釘を刺して置けばいと思ったのであろう、お政は相変らず嫣然にこにこ笑いながら、更に話をほかそらした。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
見ればお葉は嫣然にこにこして、相変らず小手招ぎをしている。市郎は黙って霎時しばらく睨んでいた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
連城はながし目をして振りかえりながら白い歯を見せて嫣然にっとした。
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
かう云つて嫣然につとした。そして、
畜生道 (新字旧仮名) / 平出修(著)
左様さうねエ、ぢや私、両方へ嫁きませうか」と、姉は振り返つて嫣然につこと笑ふ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
が、何を思い出したか、嫣然にやにや笑いながら、「それでも忠一君はの女に思惑でも有ったと見えて、しきりからかって騒いでいましたよ。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ただ暫時しばらくは黙って睨んでいると、老女は何と感じたか、きいろい歯を露出むきだして嫣然にやにや笑いながら、村境むらざかいの丘の方へ……。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)