彼娘あのこ)” の例文
蓮華寺へ行つたお志保——彼娘あのこがまた母親にく似て居て、眼付なぞはもう彷彿そつくりさ。彼娘の顔を見ると、直にせんの家内が我輩の眼に映る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それからまたわたしたしかに松子まつこさんでもなくッてよ、だッて、わたしなんでもつてるけども、彼娘あのこは、あァ、彼娘あのこちつとしからしないわ!だい彼娘あのこ彼娘あのこわたしわたし
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
真実ほんとに仕方が無いぞい——彼娘あのこは。』と細君は怒気を含んで、『其袋をこゝへ持つて来な——これ、早く持つて来ねえかよ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
左樣さやう無論むろん彼娘あのこが』とあいちやんをゆびさしながらドードてうつたので、そのたいのこらず一あいちやんのまはりを取圍とりかこみました。『褒美はうび褒美はうび!』とガヤ/\さけびながら。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
彼娘あのこ容貌かほつきを見るとすぐせんの家内が我輩の眼に映る』と言つた敬之進の言葉を思出して見ると
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『しかし彼娘あのこ自分じぶんから自分じぶん褒美はうびもらはなければならない』とねずみひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)