“書割”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かきわり84.4%
かきわ9.4%
デコール3.1%
かきはり3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うしろを限る書割かきわりにはちいさ大名屋敷だいみょうやしき練塀ねりべいえがき、その上の空一面をば無理にも夜だと思わせるように隙間すきまもなく真黒まっくろに塗りたててある。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ちょうど殺し場の書割かきわりにでもありそうな所、としの暮らしい、人通りもさッぱり稀です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すべての動物が、かれらの野生的の書割デコールを携へて復活した。出血する叢や、黄金の草いきれが、かれらの皮膚をひたした。これは、すさまじい伝説的性格の饗宴であつた。
鳥獣剥製所:一報告書 (新字旧仮名) / 富永太郎(著)
四方の書割かきはりには富士山や日本の田舎ゐなかを現し、松や桜の間に大仏やおやしろなども出来て居る。白昼に観ては殺風景だがよるあかりで観る景色は一寸ちよつと日本らしい幻覚イリユウジヨンおこさせる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)