“かってもと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勝手許52.9%
勝手元47.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
保子は勝手許かってもとの方で何か仕事をしていた。一寸手が離せないからというので、彼は暫く待たされた。
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
何ぞ手許使てもとづかい勝手許かってもとを働く者がなければなりませんから、方々へ周旋を頼んで置きますと、渡邊織江の家来船上忠助ふながみちゅうすけという者の妹おきくというて、もと駒込こまごめ片町かたまちに居り
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
灸は指をわえて階段の下に立っていた。田舎宿いなかやど勝手元かってもとはこの二人の客で、急に忙しそうになって来た。
赤い着物 (新字新仮名) / 横光利一(著)
勝手元かってもとには七輪しちりんあおぐ音折々に騒がしく、女主あるじが手づからなべ茶碗むし位はなるも道理ことわり、表にかかげし看板を見れば仔細しさいらしく御料理とぞしたためける。云云。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)