よる)” の例文
藩の小士族などは酒、油、醤油などを買うときは、自分みずから町に使つかいに行かなければならぬ。所がその頃の士族一般のふうとして、頬冠ほほかむりをしてよる出掛でかけて行く。私は頬冠は大嫌いだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
朝になって羅は起きようとしたが、よるに女がこしらえてくれた着物は芭蕉のような葉であるから、とても着られないだろうと思いながら手にとって見ると、緑の錦のひどくなめらかなものであった。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)