“縁頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふちがしら75.0%
ふちかしら25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この刀なんぞもその一つじゃ、よく見て置かっしゃれ、鞘はこの通り梨子地……つば象眼ぞうがん扇面散せんめんちらし、縁頭ふちがしらはこれ朧銀ろうぎんで松に鷹の高彫たかぼり目貫めぬきは浪に鯉で金無垢きんむくじゃ
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
先刻せんこくより御覧に入れた、此なるつるぎ、と哥太寛の云つたのが、——卓子テエブルの上に置いた、蝋塗ろうぬり鮫鞘巻さめざやまき縁頭ふちがしら目貫めぬきそろつて、金銀造りの脇差わきざしなんです——此の日本のつるぎ一所いっしょ
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
文「縁頭ふちかしら赤銅魚子しゃくどうなゝこ、金にて三羽の千鳥、目貫めぬきは後藤宗乘の作、つばは伏見の金家の作であります」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いへ夜中草鞋懸わらんぢがけにて下質したじちさげゆくやつがある者かこゝ不屆者ふとゞきもの有體ありていに白状せよ眞直まつすぐに申立なば公儀おかみにも御慈悲が有ぞと云つゝ久兵衞の脇差わきざしを改めるに鮫鞘さめざやにて縁頭ふちかしら其外立派なるこしのものなれば中身なかみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)