“かしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カシラ
語句割合
83.2%
鳶頭4.1%
首領3.9%
2.8%
頭領2.0%
頭目0.9%
0.5%
頭顱0.3%
頭髪0.3%
頭髮0.3%
魚頭0.3%
各〻頭0.2%
消防手0.2%
長女0.2%
長男0.2%
首長0.2%
首頭0.2%
0.2%
魃首0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして例の舌と鬚をもつた怖ろしげなかしらが、恰度音吉とわたしが向き合つて酒などを酌み交す囲炉裡の真上に赤い口腔くちをあけてゐた。
山峡の凧 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
彼は鉄物かなもの屋の店さきを素通りして、町内の鳶頭かしらうちをたずねた。鳶頭はあいにく留守だというので、彼はその女房とふた言三言挨拶して別れた。
半七捕物帳:03 勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
よろよろと、足下あしもともさだまらぬ机博士を、荒くれ男が左右から、ひったてるようにして、やってきたのは首領かしらの待っている特別室。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼らが「イエスは悪鬼のかしらの霊にかれている」と言ったのは、すなわち彼ら自身こそ悪鬼の霊に支配されていたからです。
「その通りだよ。菊次郎が頭領かしらになって、この十年の間に、磯屋の身代を滅茶滅茶にし、その半分ぐらいは自分達が取込んでいるんだ」
かくわたくしがあのとき天狗てんぐ頭目かしらいていただしたところにもとづき、ざっとそのおはなしをいたしてることにしましょう。
クレーヴシン わしも、やっぱり、琴手ことひきだ、聖僧どるいどではないが。わしは琴手ことひきクレーヴシンというもの、大王コナイリイ・モルの将軍であり楽人のかしらでもある。
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
四箇よつ頭顱かしらはラムプの周辺めぐりに寄る池のこひの如くひしあつまれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
両人ふたりの者へなげきを掛けるような事が身にむくったのだ、今また其の方を我手わがてで殺すとはあーア飛んだ事、是も皆天のばち、こりゃア頭髪かしら剃毀そりこぼって罪滅ぼしを致さんければ世にられぬ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
たをやめは頭髮かしらおろしぬ
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
『まあ、みにくさかなですこと。』と少年せうねん氣味惡きみわるさうに、その堅固けんごなる魚頭かしらたゝいてた。
あたかも天にて光光に從ふごとく、そのうしろより四の生物いきもの各〻頭かしらに縁の葉をいただきて來れり 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
……消防手かしら御免ごめんよ。兄哥あにいおこるな。金屏風きんびやうぶつるまへに、おかめ、ひよつとこ、くりからもん/\のはだぬぎ、あぐら、なかには素裸すつぱだかるではないか。其處そこ江戸えどだい。おまつりだ。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お秀の父は東京府とうきょうふに勤めて三十五円ばかり取って居て夫婦の間にお秀を長女かしらとしておうめ源三郎げんざぶろうの三人の児をもって、左まで不自由なく暮らしていた。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
別荘へは長男かしらわらべが朝夕二度の牛乳ちちを運べば、青年わかものいつしかこの童と親しみ、その後は乳屋ちちや主人あるじとも微笑ほほえみて物語するようになりぬ。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
コノール 聖僧どるいど首長かしらカスバの予言を覚えているか?
ウスナの家 (新字新仮名) / フィオナ・マクラウド(著)
「じゃ、お首頭かしら、そのうちに」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はこれがために外藩諸侯のかしらたる薩摩と結托せり。幕府の親藩にして朝廷に最も縁故ある水戸を馴撫じゅんぶせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
此地は傀儡子の魃首かしら小林六太夫と私稱して其徒居住す。世俗此畝號あざなを用て南光部なんくわうぐみとよぶ。其婦妻のものは死靈のうらかたを業とす。是をたたき神子みこといふ。梓神子あづさみこのたぐひなりとぞ。