-
トップ
>
-
我手
天上の最も
明なる星は
我手に在りと言はまほしげに、紳士は彼等の
未だ
曾て見ざりし
大さの
金剛石を飾れる
黄金の指環を
穿めたるなり。
頬の
肉を
引掴んで、
口惜涙、
無念の
涙、
慚愧の
涙も
詮ずれば、たゞ/\
最惜しさの
涙の
果は、おなじ
思ひを
一所にしようと、
私これ
又此の
通り、
兩眼を
我と
我手に
両人の者へ
歎きを掛けるような事が身に
報ったのだ、今また其の方を
我手で殺すとはあーア飛んだ事、是も皆天の
罰、こりゃア
頭髪を
剃毀って罪滅ぼしを致さんければ世に
居られぬ