“口惜涙”の読み方と例文
読み方割合
くやしなみだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云いながら力に任せて孝助の膝をつねるから、孝助は身にちっとも覚えなき事なれど、証拠があれば云い解くすべもなく、口惜涙くやしなみだを流し
もしドレゴ自身ひとりで出懸けて来ようものなら、通信機を持たぬ彼は今頃地団太じだんだ踏んで口惜涙くやしなみだに暮れていたことであろう。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
そうして見る見るうちに、美くしい眼の底に涙をいっぱいめた。津田にはそれが口惜涙くやしなみだとしか思えなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)