“くやしなみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
口惜涙90.9%
悔涙9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうして見る見るうちに、美くしい眼の底に涙をいっぱいめた。津田にはそれが口惜涙くやしなみだとしか思えなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ほゝにく引掴ひツつかんで、口惜涙くやしなみだ無念むねんなみだ慚愧ざんきなみだせんずれば、たゞ/\最惜いとをしさのなみだはては、おなじおもひを一所いつしよにしようと、われらこれまたとほり、兩眼りやうがんわれ我手わがて
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
なかばまで言切らぬ内、文三は血相を変てツと身を起し、ツカツカと座舗ざしきを立出でて我子舎へやへ戻り、机の前にブッ座ッて歯を噛切くいしばッての悔涙くやしなみだ、ハラハラと膝へこぼした。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)