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口惜涙
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くやしなみだ
ふりがな文庫
“
口惜涙
(
くやしなみだ
)” の例文
と云いながら力に任せて孝助の膝をつねるから、孝助は身にちっとも覚えなき事なれど、証拠があれば云い解く
術
(
すべ
)
もなく、
口惜涙
(
くやしなみだ
)
を流し
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
もしドレゴ自身ひとりで出懸けて来ようものなら、通信機を持たぬ彼は今頃
地団太
(
じだんだ
)
踏んで
口惜涙
(
くやしなみだ
)
に暮れていたことであろう。
地球発狂事件
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
そうして見る見るうちに、美くしい眼の底に涙をいっぱい
溜
(
た
)
めた。津田にはそれが
口惜涙
(
くやしなみだ
)
としか思えなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
頬
(
ほゝ
)
の
肉
(
にく
)
を
引掴
(
ひツつか
)
んで、
口惜涙
(
くやしなみだ
)
、
無念
(
むねん
)
の
涙
(
なみだ
)
、
慚愧
(
ざんき
)
の
涙
(
なみだ
)
も
詮
(
せん
)
ずれば、たゞ/\
最惜
(
いとを
)
しさの
涙
(
なみだ
)
の
果
(
はて
)
は、おなじ
思
(
おも
)
ひを
一所
(
いつしよ
)
にしようと、
私
(
われら
)
これ
又
(
また
)
此
(
こ
)
の
通
(
とほ
)
り、
兩眼
(
りやうがん
)
を
我
(
われ
)
と
我手
(
わがて
)
に
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
口惜涙
(
くやしなみだ
)
がいつか未練の涙にかはり、花子の胸には白井と
馴染
(
なれそ
)
めた娘時分の事が思返されて来る。二人とも有馬小学校の同級生で、帰宅してからも互に
往来
(
ゆきき
)
して一ツしよに学課の復習もした。
来訪者
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
どう考えても
口惜涙
(
くやしなみだ
)
を抑えることができません。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
聞居るお政の
辛
(
つら
)
さ
殘念
(
ざんねん
)
さ
辯解
(
いひわけ
)
なすとも
實
(
まこと
)
にせず
口惜涙
(
くやしなみだ
)
に
咽
(
むせ
)
返る心の中ぞ
哀
(
あは
)
れなり然るに天の助けにや
或夜
(
あるよ
)
戌刻
(
いつゝどき
)
とも思ふ頃下谷
車坂
(
くるまざか
)
より出火して火事よ/\と立騷ぎければ宅番の者ども大いに驚き皆々我家へ歸り見るに早火の紛は
破落々々
(
ばら/\
)
と來たり殊に風も
烈
(
はげ
)
しければ今にも
燒
(
やけ
)
て來るかと皆々
周章狼狽
(
あわてふためき
)
手に/\荷物を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これでは俺が手を出さない先に、
鳶
(
とび
)
に
油揚
(
あぶらげ
)
をさらわれた形だ——と、もう少しで
口惜涙
(
くやしなみだ
)
で帰るところだった。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
飽くまで侮る
一言
(
ひとこと
)
に、
年齢少
(
としわか
)
にて
気嵩
(
きがさ
)
の照子は、
手巾
(
ハンケチ
)
を
噛占
(
かみし
)
めて、
口惜涙
(
くやしなみだ
)
を、ついほろほろ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云われて孝助は
口惜涙
(
くやしなみだ
)
の声を
慄
(
ふる
)
わせ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
口惜涙
(
くやしなみだ
)
に泣き沈む。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
惜
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
涙
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“口惜”で始まる語句
口惜
口惜紛