トップ
>
首領
>
かしら
ふりがな文庫
“
首領
(
かしら
)” の例文
首領
(
かしら
)
も金の猫も、縛つたまゝ船にもちこんで出帆してしまはう。こんなふしぎが
起
(
おこ
)
るところにぐづ/\してると、とんだことになるぜ。
金の猫の鬼
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
よろよろと、
足下
(
あしもと
)
もさだまらぬ机博士を、荒くれ男が左右から、ひったてるようにして、やってきたのは
首領
(
かしら
)
の待っている特別室。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『冗談でしょう、
首領
(
かしら
)
、わっしだって親方の御世話になってから三年になりますもの……ちったあ手心も解って来てますよ……』
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
宝の山を暗まぎれ、
首領
(
かしら
)
の隠家に泳がそうと、
潵
(
しぶき
)
のかかる
巌陰
(
いわかげ
)
に
艪
(
ろ
)
づかを掴んで、
白髪
(
しらが
)
を乱して控えたのは、崖の小屋の総六で、これが明方
名告
(
なの
)
って出た。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そのお
首領
(
かしら
)
が気にいらないよ。おれはまるで泥棒仲間のようじゃないか、ほかに呼びようもあるだろう」
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
首領
(
かしら
)
だった銀髪
赭顔
(
あからがお
)
の老武士の腕に、ぐったりとなった弥生のからだが優しく抱かれていたのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
今も、女は、
首領
(
かしら
)
ということばを
呟
(
つぶや
)
いたが、そも、彼等のいう悪の一味の首領とは何者であろうか。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
修行者が
後
(
うしろ
)
から
突飛
(
つきとば
)
したから、ぐしゃッと彦五郎が倒れると、恐ろしい目方の物が上へ載ったから動きも引きも出来ない、すると修行者に
首領
(
かしら
)
が打たれたと云うから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
入口に向って、仲間の者より一段高いところに、この一座の
首領
(
かしら
)
らしく見える人間が座を占めている。痩せていて背が高く、さすがのレッグズも自分よりもっと痩せこけた男を見て
呆気
(
あっけ
)
にとられた。
ペスト王:寓意を含める物語
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
しかもその一味の
首領
(
かしら
)
というのが、君、他ならぬあの……。
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
器量
骨格
(
こつがら
)
、狒は猿の
首領
(
かしら
)
にして
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『ヤイヤイ。任して置きねえて事よ。
愚物
(
どじ
)
……
首領
(
かしら
)
をうまく落さにゃならねえんじゃねえか……よッ、こいつが
第一
(
でえいち
)
だァな……』
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
正面にあぐらをかいてる、
首領
(
かしら
)
らしい男が、大きなさかずきをおいて、三人のほうをじっとにらんで、いいました。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
いったい、どこからいつの間に
首領
(
かしら
)
の椅子のうしろまで、忍びこんできたんだ。それ、即ち忍術をつかう証拠だ
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「あいすみません、あっしはこんなガサツな人間でなんと申しあげていいか見当もつきませんが、お
首領
(
かしら
)
でいけなければ、大将、先生、旦那、小頭、親分……」
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「だが……どうしたんだろう、新七は。もうお
首領
(
かしら
)
を連れて来そうなものだが」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
量
(
りよう
)
骨格
(
こつがら
)
、
狒
(
ひし
)
は
猿
(
さる
)
の
首領
(
かしら
)
にして
狼
(
おほかみ
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「そうだ、おまえは気が変になっているのだ」机博士の考えを見抜いたように、
首領
(
かしら
)
がズバリといいあてた。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『いいえ……「これを
首領
(
かしら
)
の所へ持って行け」と云うんでしょう。「
首領
(
かしら
)
ですって」と聞き返すと「そうよ。お前の
室
(
へや
)
に逗留している紳士にさ」と云うんです』
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
匪賊の
首領
(
かしら
)
は、ただ、あっけにとられていましたが、やがて、うなだれて、地面に両手をつきました。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「お
首領
(
かしら
)
は大奥の中老、
出雲
(
いずも
)
さまのことを心配していたでしょう。あっしは、出雲さまの実家は仲通りの呉服屋
増田屋
(
ますだや
)
とききだし、それとはなしに見張っていると——」
幻術天魔太郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そんな智恵なら、なにも先生に教えられねえでも、朝夕に眺めている梁山泊、とうに、そッちへ転げ込んでいますが、あそこには、
白衣秀士
(
びゃくえしゅうし
)
王倫
(
おうりん
)
ていう気に食わねえ野郎が
首領
(
かしら
)
に坐っているでしょう。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それでも、とにかく博士の追跡をのがれて、
首領
(
かしら
)
ウルスキーとワーニャは、一時間あまり後に
仏租界
(
ふつそかい
)
に
聳
(
そび
)
えたつ
大東新報
(
だいとうしんぽう
)
ビルの裏口の秘密
扉
(
ドア
)
の前に
辿
(
たど
)
りついた。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
首領
(
かしら
)
を救わんとする強盗団の計画はわずか二十四時間で見事に破られ、かの巨盗アルセーヌ・ルパンの逮捕は確実になった。新聞紙はボートルレの記事でいっぱいであった。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
「さうか、何處に居るんだ。あの仲間は大抵縛つたが、
首領
(
かしら
)
の七之助一人網を拔けたんだ」
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
首領
(
かしら
)
は
気違
(
きちがひ
)
になるし、金の猫は逃げだす。これからどんなことが
起
(
おこ
)
るか分つたもんぢやない。これはきつと、何かのたたりだ。それとも、海の神が怒つたのかな。早く逃げよう。
金の猫の鬼
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「おのれかっ、賊の
首領
(
かしら
)
は」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ねえ、
首領
(
かしら
)
」とワーニャは機嫌をとるようにいった。「楊博士の奴は、ひどく
悄気
(
しょげ
)
てたじゃないですか。たかが、たった一本の毛のことでねえ。
莫迦
(
ばか
)
らしいっちゃないや」
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「そうでございます、三人組の
首領
(
かしら
)
で、人殺し房吉という、恐ろしい男でございます」
銭形平次捕物控:024 平次女難
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
匪賊の
首領
(
かしら
)
は数人の手下をつれて、見物に出てきました。向こうには五十人ばかりの
捕虜
(
ほりょ
)
が、
荒縄
(
あらなわ
)
で縛られ、
棒杭
(
ぼうくい
)
に結びつけられて、もう覚悟を決めたらしく、うなだれていました。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
この電報を受けとった
悪漢
(
あくかん
)
の仲間は、博士を早速送ったのだ。こちらでは火事騒ぎを起させ、その
間
(
ま
)
に傷ついた
首領
(
かしら
)
を救い出して、これを近所の宿屋へかつぎ込んで、手術を受けさせたに違いない。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
「さうで御座います、三人組の
首領
(
かしら
)
で、人殺し房吉といふ、恐ろしい男で御座います」
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「——うむ、
首領
(
かしら
)
この
家
(
いえ
)
ですぜ。
丁度
(
ちょうど
)
七つ目の
地下窓
(
ちかそう
)
にあたりまさあ」
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
翌日曜の朝、一人の巡査が、その
夜
(
よ
)
塀の前の往来で一人の怪しい人影を見たといった。仲間の者が様子を見に来たのであろうか?あるいはまた彼らの
首領
(
かしら
)
が僧院のどこかに隠れているのであろうか?
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
首領
(
かしら
)
は
気違
(
きちがひ
)
になるし、金の猫は生きあがつて逃げだすし、これは何か悪いしらせだぜ。
僕
(
ぼく
)
は一生懸命にあの猫を追つかけたが、どうしてもつかまらない。たうとうあんな
処
(
ところ
)
まで逃げていつてしまつた。
金の猫の鬼
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
首領
(
かしら
)
、てはずどほりにいつて、小僧をつれてきましたよ。」
スミトラ物語
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「変なとき船が入ったものだね、お
首領
(
かしら
)
」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「變な時船が入つたものだね、お
首領
(
かしら
)
」
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
近江屋の先々代七兵衛がその
首領
(
かしら
)
だ。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
近江屋の先代七兵衞がその
首領
(
かしら
)
だ。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“首領”の意味
《名詞》
首 領(しゅりょう)
(悪党について)仲間の長。
(出典:Wiktionary)
“首領”の解説
首領
(出典:Wikipedia)
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
領
常用漢字
小5
部首:⾴
14画
“首領”で始まる語句
首領邸