“荒縄”のいろいろな読み方と例文
旧字:荒繩
読み方割合
あらなわ83.3%
あらなは16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荒縄あらなわで両手をしばりあげたまま、松明をぬすみだした物置小屋のなかへ三日間の監禁かんきんをいいわたされてほうりこまれてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
博士は荒縄あらなわで椅子に厳重にしばりつけられていると思いのほか、博士をしばっているものは見えなかった。博士はしずかに椅子から立ちあがった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
(いんえ御懇ごねむごろにはおよびましねえ。しつ!、)と荒縄あらなはつなく。あを蘆毛あしげ裸馬はだかうまたくましいが、たてがみうすおすぢやわい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
恰も荒縄あらなはで組み立てられたるかの感が起る。代助は此青年の生活状態を観察して、彼は必竟何のために呼吸を敢てして存在するかを怪しむ事さへある。それでゐて彼は平気にのらくらしてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)