“山目付”の読み方と例文
読み方割合
やまめつけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
膝を抱えると杢之進もくのしん日向思案ひなたしあんに落ちこんで、山目付やまめつけとは、何たる御苦労なしな役目だろうと、今さららしく、退屈の不平を数えた。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな日傭稼ひようかせぎなどになめられて、山目付やまめつけというお役目がつとまるものかと、伊部熊蔵いのべくまぞう、ひたいに青筋あおすじを立ってカンカンになりながら
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
肥前鍋島家ひぜんなべしまけの役人、山目付やまめつけ鈴木杢之進すずきもくのしんという色の黒いさむらい、手に寒竹かんちくつえをもち、日当たりのいい灌木かんぼくの傾斜を、ノソリ、ガサリ、と歩いている。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)